お知らせ
【講演】東京都立大学にて授業講義
東京都立大学にて授業講義
こんにちは!キドックスの上山です。
先日、 東京都立大学にてソーシャルワーク演習講師をさせていただきました。今回社会福祉士国家試験の指定科目ということで、私が社会福祉士を取得した頃にはそれを目指す学生さんに講義をする立場になることを想像していませんでしたが、自分自身が学んできた立場からしても、人と動物福祉についてお伝えできるのは本当にありがたい機会だと感じています。
今回は、キドックスの動物介在活動や人と動物の福祉についてお伝えをして、人と動物の関係を、プラスの面からもマイナスの面からも検討してみるワークショップを行い、最後に学生さんが話し合った内容について発表してもらいました。
学生さんからいただいた感想の一部を共有させていただきます。
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●キドックスさんの活動は、犬と関わることを通して、「利用者さんが今まで気づかなかったことに自ら気づくことができる」という点が素晴らしいと感じました。他人から問題を指摘されるよりも、自分で気づく方が主体的に向き合っていこうという姿勢が高まると思います。キドックスさんの活動で「自ら気づく」ことができるのは、利用者さんがパートナーの犬の姿に自分を投影させるから、また、パートナーの犬が「してほしいと思っているだろう」ことは、そのまま利用者さん自身に必要なことと重なっているからだと考えました。また、「犬を救っているように見えて、犬に救われている」ということは、相互作用にとどまらず「幸せの循環」なのだと感じました。
● 私が今回の話で印象的だったお話の一つが、数字だけを見て判断することの危険性についてである。殺処分0ということだけを聞くととても良いこと(問題が解決した)のように 捉えてしまいがちだが、その背景をみるとシェルターが定員を超えてあふれており、動物福祉の質が低下している等手放しでは喜べない実情があるということを知った。これは社会福祉においても言えることであり、目に見える数字の増減のみで成果を判断するだけでなくそ の背景に何があるのかといったその根源にあることを見ていくことが重要であると改めて学ぶことができた。 また支援における関係性として、支援者がクライエントにやってあげるという一方的な行為を本当に支援と呼んでいいのか、お互いに頼りあう、助けあえる関係を築くことが重要なのではないかといった支援のありかたについて自分自身の中で改めて問い直すきっかけ となった。
●若者が支援を受けるというだけでなく、若者が誰かを助ける場があることが大事ということについて、全くその通りだと思った。何か役割を持ち、「受け取りそして与える」存在であるという自覚を持つことは、社会の中で生きていくにあたり自信になり、幸福感の向上に良い影響を与えるものだと思う。
●数字だけに惑わされるのではなく、人や犬の福祉が守られているかという観点で冷静に、背景や現状を考えることが大切だという言葉が心に残った。一つの数字が「改善」したということは、別の形で同じ生きづらさを抱えた人が表れているかもしれない、ということを心に留めておこうと思った。
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素晴らしい感想や学びの共有をいただけて大変嬉しく感じています。
ご参加いただいた社会福祉士を目指す学生の皆さんにとって将来への何か良い学びやキッカケに繋がっていたら嬉しいです。
ご依頼くださった先生方、ありがとうございました☺️